コクリコ坂から

d0068430_3255035.jpg

「コクリコ坂から」脚本宮崎駿、監督宮崎吾郎2011年ジブリ作品。
新宿ピカデリーで昼の回。満員。ただ20分前で入れた。
この原作も知らないし、宮崎吾郎の前作も観てない。
しかしこの作品で描かれた時代の学生生活は知っている。
横浜港町と洋館の下宿、学生サークル会館と学生闘争。
1963年。上を向いて歩こう。
自分の世代からしたら一つ上の時代だが懐かしい。
最後まで涙腺がゆるんで仕方なかった。
いい映画である。使い古されているがいい話だ。
主人公少女海のひた向きさが吉永小百合にだぶって昔の日活
青春映画を観ている感覚になる。
夕焼け雲と港の海原がきれいだ。坂道を登ったり降りたり街
の舞台装置がこの男の子と女の子の物語をつつんでいる。
映画館の座席を埋めていた若い人たちは、魔法もなく空も
飛ばないジフリ作品をどう受け止めていたのだろうか。
これは、極論だがこの話は実写でやってもいい。
むしろ海が風間俊を好きになる初恋の微妙な表情はこの絵
では表現しきれていない。実写の俳優だともっと心に迫るの
ではないだろうか。
宮崎駿か高畑さんだったらもっと違ったのだろうか。
印象として吾郎監督は、結構色恋にあっさりしてるなあと思った。
しかしそれにしてもあのような古くて汚い学生サークル館は
私の大学時代もあって、同じような闘争もあった。
青嵐館。床板もやぶれ、壁の落書きも凄まじかった。
しかしそこに屯していた輩には、面白い奴がいっぱいいた。
デカルトとニーチェを語り、授業はエスケープ。
それこそカルチェラタン。
この映画脚本で宮崎駿がメッセージしていた古いものや伝統を
うまく受け継げということと青春はカルチェラタンの中にという
ものは、ストーリーの太い柱になっていた。
人は人と違って、人の中でぶつかり、生きろ。
それが青春だし、本来のにんげんの姿なのだと言っているように
感じた。今こそ日本の古いものを掘り起こすことは必要だ。
その意味でこの「コクリコ坂から」はおすすめの夏映画だ。
[PR]
by stgenya | 2011-07-26 04:11 | 映画・ドラマ
<< 女優・滝輝江さん 森繁久彌の次男・建さん、試写会に来る >>