サンシャイン・クリーニング

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「サンシャイン・クリーニング」脚本ミーガン・ホリー、監督クリスティン・ジェフス。
ビッグ・ビーチ制作。四館から全米ヒットにつながった頑張りや映画。
 女性監督、プロデューサーでチームを組んで作っているグループ。
おかしくて切なくて驚いてでも負けずに生きていく女性を描く。
脚本の元は、コンペで賞をとったものをプロデューサーが採用したもの。
 コメディーの基本は、主人公が冴えない、弱い立場。そして窮地に
おちる。これを気転やキャラクターや偶然をつかって乗り切るという
要素がそろっていること。
 この映画の場合、完全なコメディーではなく、ストーリーラインに
不幸な過去を抱えた家族のハートフルで連帯感を取り戻すことで
人生を再生していくという大きな柱がある。
実際見終わるとかなり悲惨な家族の過去がある。
これをそのままやればシリアスなドラマになる。
しかしそうはしなかった。元ハイスクールのアイドルチアリーダーの
姉のローズが30過ぎて未婚の子持ちで清掃人。妹のノラは親掛か
りで定職もなくふらふらしている。父親はエビを買い込んで一儲け
しようとして失敗したりする。
そんな中不倫相手の警官からローズが事件現場の特殊清掃を
高給だからやってみないかと誘われてはじめるのがタイトルの
サンシャイン・クリーニングである。
事件現場の死体をかたづけた後の清掃は、それぞれの場面で
その被害者、加害者の素顔がドラマになる。
事件ものでは、これからサスペンスやバイオレンスにもっていき
やすい素材だ。
しかしこの映画は、女性監督らしく冴えない主人公が子持ちで
どう世の中を前を向いて生きていけるかという視点に焦点を絞っ
てハートフルな映画にしたかった。
そしてそれはその方がこの凄惨なモチーフを扱った割りに清々し
く明るいエンディングになった。
 暗い妹の存在と妹がやらかした事件でこの家族の危機をつくり
息子の誕生日にその和解で話の帰結をつくっている。
ただストーリーとしてやはりその現場清掃の当事者とその家族の
扱いが自殺した人の疎遠になっている家族リンとの接触だけで
はもったいない気がする。
もっとこの清掃という仕事からローズの人生に影響を与えること
ができた。それが少しの不満だったが、人物のキャラクターが
それぞれにうまく作られて明るいヒロインと凄惨な仕事との微妙
な混ざり合いで一気に物語の橋を渡りきっていた。
これは、クリスティン・ジェフズ女流監督の性癖だからこれは又
これで独特の映画の味になっている。
 僕はこの映画であの懐かしいアラン・アーキンが年老いた父親
役ででているのがうれしかった。
「キャッチ22」で独特のおかしさを表現していた名優は、やはり
いい味を出していた。
経済が落ち込み毎日に不安なアメリカでこれが大ヒットしたのが
わかるような気がする。
一番アメリカ・プラグマティズムの伝統である困難でも明日を
夢見て生きようというテーゼをうまく庶民の映画にしたところが
この映画の成功だったのだろうと思う。
渋谷で夜15人の観客だったのが惜しまれるが地道にロングラン
してほしい。
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by stgenya | 2009-07-17 18:36 | 映画・ドラマ
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